自動車教習所にやってくる若者の中で無表情、無反応のタイプが多いのだが、どちらかといえば、男より女の方が始末が悪いと思う。二十二、三歳という学生かOL一年生にそのようなタイプが多くいるように感じるのだ。教官の気を引こうというわけか、夏場などは目のやり場に困るような格好をしてくるのも彼女たちで、一様に教官から話しかけられても、わざと無表情をつくろい。「お金をくれなければ、返事なんかしたくない。お金を払っているのは、私の方なんだから、サービスをしてもらうのが当然」という態度を示すのである。返事を要求すると、そっぽを向くし、時々、逃げだしたくなる時がある。まさに、「私は女でございます。どうか、調教してください」と自己主張しているのではないかと錯覚させるが、そう思うと可愛いものである。そんな時は、「そのシャツの色、いいね。あまり、見かけない色だけど」なんて、すり寄って行くと、ニコニコして会話してくるから、ワンパターンでは彼女たちとは付き合っていけない。こういうささいなことでも、一度、コミニュケーションを取ってしまえば注意もしやすいのだが、相手が男となると放任主義を貫いてしまうことがあるから、私も結構いい加減なのだ。