中医学では主に問題を、1、生殖機能の源である腎に問題が起こっている、2、精子の通り道に、体に不必要な物質(痰濁)が滞り、精子の動きを邪魔している、3、血のめぐりが悪く(彫皿)、精子の動きをじやましている、といった原因に分けて考え、対していきます。1が原因の場合は、主に精子の数や運動率の問題となって現れ、2や3は精子の通路の障害が起こりますが、いくつかの原因が複雑に絡み合っていることもあります。夫の精子検査で「精子の数が少なく、運動率も低い」といわれました。中医学の補腎の考え方で、改善が望める場合もあります。精子の異常の中でも、染色体異常や造精機能障害による無精子症と診断された場合はかなり難しいのですが、それ以外の場合は、生活スタイルの見直しと同時に、体の状態に合った漢方薬を併用することで、短期間で精子の数や運動率を改善することもできます。男性の精液は、よく清流にたとえられます。清流には元気な魚がたくさん泳いでいるように、清らかな精液であれば、数多くの精子が元気に生きることができます。精液が濁って黄色や茶色になっているような状態を濁精といい、この場合は精子の数も運動率も悪くなります。一方で、水温が低すぎると魚が棲めなくなるのと同様、精液も、希薄な清冷の状態では、精子が生きられません。この場合は、精液の色は無色透明に近くなります。いずれの場合も、おおもとの原因はどこにあるのかを突き止めて、対処する必要があります。